コロナについて教育の立場から思うこと。

このたび、COVID19(新型コロナウイルス)の影響を受けて、考えたことを発信します。

学校のトイレ掃除

しばらく、生徒に掃除はさせられないということで、教員が掃除をする。

 

私は、生徒は掃除をするべき論者。

自分たちが使うところは自分たちできれいにするべきだと思うから。

そして、やっぱり、それが早いから。

ただ、限界はあるし、基本は自分たちでやるけれど、定期的に業者さんがやってくれたらいいなと思っている。

窓とか、網戸とか、細かいところとか、掃除しにくいところがたくさんあるし、

他人が使ったトイレを掃除したり、自分が使ったトイレを友達が掃除したりというのはなんか嫌だから。

トイレ掃除もするべきだけど、便器を磨き上げるとかはいらないかな、と。

体験として、教育として、まあポーズとしてあればいいかな、と。

 

地震などで避難生活があると、海外では感染症が心配されるという。でも、日本では避難所で感染症が問題になったことはない。それは、集団生活では自分たちが使ったところを掃除するのは当たり前とされる、まず掃除当番が決められる、という学校教育で培われた感覚があるから、と聞いたことがある。

 

感覚的にばかり考えていたのだけれど、

今回、トイレは感染のリスクが高いので教員が掃除する、と言われて、ん?と思った。

じゃあ、これまで、感染のリスクが高いことを生徒にさせていたということ?

使用後、トイレットペーパーを三角に折るのはやめてほしいという理由が、お尻を拭いた手は菌がついていて汚いからそれで次の人が使う紙を触ってはいけない、と聞いて、ぞっとしたことがある。

小学生の頃は、和式トイレの方が人気だった。高校生くらい、2000年代くらいまでそうだったかな。他人が座った便座に座りたくないと。ウォッシュレットが普及して便座があたたかくなって、消毒液で便座を拭くことができるようになってから、一気に洋式が人気になって、まだ洋式拒否の気分は少し残っているけれど、まあいいやと思い始めている。

まあ、トイレが感染リスク高いから生徒に掃除させないとして、教員は感染リスク高いことをしていいわけ?

生徒が帰ったら、それっ!とトイレに駆けつけ、磨き上げて消毒してむっちゃきれいにしているけれど、感染リスクすごいのか?手袋はしているけれど。

だから業者さんにお任せして業者さんをリスクにさらされていいというわけではないけれど。

さまざまな地域、さまざまな条件のおうちから、公共交通機関を使って集まってきた生徒に、トイレ掃除をした私たちが接して、また公共交通機関、さまざまな条件のおうち、さまざまな地域に返していくの?

 

トイレ掃除自体はできるようになった方がいいと思う。便器をきれいにする仕方はわかっておいた方がいい。

でも、それはご家庭の教育にお任せして、今後、生徒のトイレ掃除は、洗面台の掃除くらいでいいのではないだろうか。

そして、教室掃除なども、基本的なことは生徒がやるけれども、週に一回とかの頻度で業者さんがきれいにしてくれないだろうか。

 

私自身は、中高がよい校舎で、壁の凸凹は極力なくして、壁と床の境目を丸くするなどの、掃除しやすい工夫が凝らされたところだったので、掃除の苦労をあまり感じなかった。でも、勤めてきたところは、どこも掃除しやすい工夫が凝らされていない、掃除のしにくい、埃の溜まりやすい校舎設計だった。コストがかかるのだろうけれど、掃除のしやすい校舎づくりをしてほしいなぁ。