コロナについて教育の立場から思うこと。

このたび、COVID19(新型コロナウイルス)の影響を受けて、考えたことを発信します。

4月に学校再開できないと思う

https://www.mext.go.jp/a_menu/coronavirus/index.html

 

文部科学省から、学校についての指針が発表された。らしい。

 

らしい、と書くのは、腑に落ちないから。

肩透かしのような気しかしないから。

誰でもこれくらいは言えるんですけど、と思うから。

文科省の方々、ごめんなさい。

 

学校を4月に始められたとして。

生徒が一人感染したとします。あるいは濃厚感染者になります。学校閉鎖になります。しばらく授業ができません。そろそろ再開かなぁと思ったらまた…となる。

教員が感染したとします。しばらくその教員の授業はできません。

生徒の住む地域や学校のある地域で感染が拡大したとします。出席停止?学校閉鎖?

少し熱があって休むとします。これは出席停止扱いになるんだろう。そんな子や教員がたくさんいたら、学校は成り立つのか?今日はこの行事があるからとかクラブがあるからとかで何やかやで学校に来ないか?少しくらいの熱なら。子どもたちは、授業を受けるためだけに学校に来ているわけではない。友だちと会いに、何か楽しいことをしに、自分の役割を果たすために、学校に来ているんだ。

 

私は人前でしゃべるとき、絶対にマスクしたくない。我慢ができない。マスクして授業…無理。というか、マスクが行き渡っていないのに、マスクをつけてしゃべってって言われても無理。学校にマスクを、という声もあるだろうけど、前に書いた通り、医療機関や製造機関、食品関連など、私が想像もつかないくらいに教育機関よりマスクが必要とされているところはある。

そして、換気と言われましても。いま、職場では、かならず窓を開けています。けっこう寒い。紙が飛んでいく。そして、花粉が、花粉が、花粉が…!ウイルスより花粉のほうが目に見えて切実。ほんとうに花粉症がきつい生徒はどうしたらいいのか。スギ花粉に限らない。年がら年中、何かしらの花粉が飛んでいる。

近い距離でしゃべるな?子どもたちの実際の休み時間を見て、それが言えますか?子どもたちはしゃべるし、密着する。そういう生きもの。そして、双方向の授業やグループワークや、そんなものを開発しようとがんばってきたのに、一斉授業スタイルに逆戻り?

 

同時に授業をして、同時にテストや何やで評価して、というシステムがあるから、出席停止や休校による不平等が生じることを過度に恐れる。ということはわかっている。

 

いま、現場にとって問題なのは、何をどうしたらいいのかわからないことだ。

4月に学校を再開させる、と言われたら、そうするしかないのだけど、再開できなかったらということを考えながらの準備がしんどいということだ。また、お上から言われることがひっくり返る可能性があるということだ。

生徒を第一に考えていたら、教員の健康への恐れは後回しになる。実は教員の方が広範囲から学校に来ているし、高齢だし、基礎疾患があったり家族がいたりするのに。

 

一学期、丸々休みにしてしまえば、と思う。

極論?

でも、初めからそうわかっていれば、学校としては計画を立てて、家庭学習を指導したり課題を作成したりできるし、それに通勤スタイルを合わせることもできる。今は、とにかくその場その場の間に合わせしかできない。なんかやってます感を出すことしかできない。

基本を家庭学習にしておいて、感染のリスクが少ない学校は自由登校をさせてもいいんじゃないか。学童状態でいいんじゃないか。

 

オンラインで授業というのは非常に難しい。

YouTuberの方の努力を見ていると思うのだけど、相当な技術やうまさがないと、実際にどれだけ魅力的な授業をしていても映像に落とし込んだ瞬間にものすごく面白くなくなる。動画配信に耐えうる授業をできる人は少ない。

そして、ものすごく手間がかかる。

手間がかかる割に、質の高いものはなかなか作れない。

オンラインですべてまかなえるとは、私は到底思えない。

 

ほんとうに4月から学校再開できるんですか?

していいの?ほんとうに?