コロナについて教育の立場から思うこと。

このたび、COVID19(新型コロナウイルス)の影響を受けて、考えたことを発信します。

ミニマリストvs

買い溜め問題がまた起こっています。

仕方ないと思う。

だって、外出自粛で買い物に行けないのであれば、みんな、今買っておくしかない。外食もなし、だから家族全員全食分。

毎日買い物に行ってその日の分を買うようなスタイルの人も、来週の頭分くらいまでの食べ物を買うだろう。今のうちに、常備菜や冷凍できるものを作っておこうともなるだろう。

スーパーでカゴいっぱいに食べ物を買っている人を、私は非難できない。

困るのは、私みたいに日中働いている人は、夜になってスーパーに行って、選択肢が少なくなっている商品の中からものを買うしかないということ。空っぽの棚を見て不安が募ること。

棚にいつでもものがある、という状態に慣れていると、棚にものがないことがとてつもなく不安になる。

 

ミニマリストに憧れる時がある。

余計なものは持たないでおこうと思うことはしばしば。

ちょっと安くなっているからって、まだ家に洗剤の予備があるのにもう1つ買ってしまったときの後悔。

何もない、すっきりした家。

買い溜めはしない。

そのときに必要なものだけが、そこにある。

でもそれって、いつでもコンビニに行って、いつでもスーパーに行って、いつでも何かを誰かとシェアできる環境があってこそ成り立つものだ。

ものの置き場所が家の外であるだけ。

 

いま、冷静になって、必要な分だけものを買ってください、流通は十分です、と言われている。

無理。

必要な分だけ買う、っていうのは、ミニマリストだよ。

ミニマリストは、必要以上のものを、自宅外ですぐに手に入れられるから成り立つんだよ。

必要なものが手に入らないかもしれないという不安の中では、「必要なものだけ」は無理だ。

 

母方の祖母が、買い溜めをする人。

祖母の家に行くと、帰り際に、祖母が物置をあさり出す。大抵、ホットケーキミックス、パスタ、ジャム、かつおぶし、ファミリーパックのお菓子、なんかが複数出てきて、安かったから買ってたの、持って帰りなさい、と言われる。

祖母が毎回ホットケーキミックスをくれるので、我が家ではホットケーキミックスを自分で買ったことが数えるほどしかない。

いつまで経っても、祖母は戦後の闇市の感覚だなぁと呆れていた。買えるときに買っておかないと!が、口癖。

聞いてはいないけど、今回も、祖母はトイレットペーパーやらなんやらをせっせと買い溜めている気がする。

祖母のようにはならないようにしよう、と、ミニマリストたちの記事を目にするたびに誓っていた。

父方の祖母も、使わなくなった八畳の和室いっぱいに、ものを溜め込む人だった。トイレットペーパーやティッシュペーパー、梅干し、海苔、佃煮…。おばあちゃんこんなに買ってどうするの!と毎回呆れていた。

テレビでも、マスクをたくさんたくさん持っている人や、押し入れいっぱいにものを溜めている人が紹介されている。

それは、ちょっと、非難されてもしかたないのかもしれない。

 

買い溜めを楽しむことはしない。

それくらいしか言えないんじゃないだろうか。

 

スーパーやドラッグストアには、こんな需要がありますよという情報は入っているんだろうか。こんな売り方がありますよという情報は入っているんだろうか。

消費者には、こういう風に買い物をしたらいいですよ、とか、流通はこんな感じになりますよというシュミレーションとか、私の知らないところで流れているんだろうか?外出自粛になった場合、こんな感じになるからこういう風に家に物を置いておきましょう、というガイドはあるのだろうか?

〜しないでください、ばかりで、こうしてください、というのがない。

落ち着いて行動してください、必要なもののみ買ってください、みたいな曖昧なことではなくて、具体的に教えてほしい。

そうじゃなきゃ安心できずに、闇雲に買ってしまうと思う。