コロナについて教育の立場から思うこと。

このたび、COVID19(新型コロナウイルス)の影響を受けて、考えたことを発信します。

山中伸弥先生

山中伸弥先生。

京都大学iPS細胞研究所所長。iPS細胞研究でノーベル賞受賞。

iPS細胞の研究のみならず、年号を定めるときだったり、大阪の子ども図書館だったり、大阪の万博誘致だったり、多方面にわたって活躍されている。iPS細胞研究そのもののこと、たとえば広報や資金集め、京都大学にも、多大に貢献されている。

 

一度、講演を聞いたことがある。

40分ほどで、iPS細胞とは何かを説明された。

それまで何冊も何本もiPS細胞については読んできていたのに、山中先生の話ですっきりと理解した。

声がいい。立ち姿がいい。適度に混じる関西弁とユーモア。かっこいいー!と思ってしまった。

何よりも、あの、わかりやすさ。

 

zeroに出演されていたとき、私は先生の説明でようやくコロナウイルスについて理解した。番組を見返さなくても内容を覚えている。

要約すると、

 

○インフルエンザは、毎年、日本の大半の人が予防接種を行ったりして感染対策を行っているのに、それでも1000万人から2000万人が罹患する。

 

新型コロナウイルスは全人類が免疫がなく、予防接種などの対策もないから、インフルエンザ以上に罹患する。

 

○山中先生自身は感染しても軽症で済むだろうから、個人的には感染→発症について心配はしない。だが、軽症で済まない人が大勢いる。

 

新型コロナウイルスの致死率が仮に1%だとして、1000万人が罹患すれば10万人が死ぬことになる。

 

ということ。

10万人が亡くなれば、これは東日本大震災をはるかに上回る大災害。

 

山中先生はblogも開設されている。

(URL貼れない。リンクできてますか?)

幹細胞研究者、とだけ自分を定義しておられる。

 

元ソースがわからないのだけど、

コロナウイルスについて質問されて、「エビデンスはない、全人類が初めて直面していることだから」とおっしゃっていたのをネットで切り取られた画像で見た。

そう言える。

ああそうか、と思わされる説得力を持つ。

 

だから、だから、山中先生はどこにでも呼ばれる。

そして、私は、山中先生の言うことなら、素直に聞くんだろう。

 

リーダーシップ、とはこういうことかと思う。

専門的なことをわかりやすく説得力を持って一般に端的に伝えることができる人。その姿が、見るに十分なものであること。声や話し方がよいこと。苦労エピソードを豊富に持ち、人格者だろうと思わせること。

そういう人が、幹細胞の研究をしている。

先生の学術的な能力や技術だけでなく、その見た目や声やエピソードやキャラクターやリーダーシップ性があったからこその成果のほうが、大きいのだと思う。

 

そして、教育は、こういう人を生み出すことを理想の到達目標とすべきだと思う。

私も、こういう人になりたい。

 

私は、山中先生とお仕事をしているわけでもなく、山中先生とお友達なわけでもなく、個人的にお話ししたこともない。山中先生は、あくまでもテレビや本の中の人であり、壇上の人であり、鴨川で走っている人だ。だから、単なる一ファン。

 

山中伸弥はただの幹細胞研究者だ。

ということをわかりながら、やっぱり私は期待してしまうんだろうと思う。